2016年3月8日火曜日

いよいよ予算議会はじまる。今年の執行方針と主な事業は?

本日3月8日(火)、いよいよ本会議が開会しました。

主な議案は、予算です。
毎年3月に行われるこの通称(?)「予算議会」で、その年の行政の仕事が決まってきます。会期も長く、一年を通じて特に重要な議会になります。

休憩中に撮影した議席の様子

浦河町の場合、まずは一日だけ開会して一週間休会します。
今日はその一日目だったのですが、町長から「町政執行方針」、教育長から「教育行政執行方針」が述べられた後、副町長から主な事業内容についての「予算説明」がありました。

これだけで一旦休会し、議員は来週の再開までの期間で一般質問や予算質疑の準備をします。
「予算委員会」が別に設けられて議論される自治体もあるそうですが、浦河は本会議でぶっつけ本番です。

❏ 町政執行方針


さて、このような状況ですので報告も難しいのですが、ひとまず執行方針と簡単な予算内容についてお伝えしておきます。

池田町長による執行方針では、まずこの一年は浦河町制100周年が盛り上がったことを踏まえて、新たなスタートである点を確認。
施設の老朽化や医療技術者の不足、厳しい財政状況と問題は山積みですが、ふるさと納税や夏いちごの成功のように大きな可能性も見いだせると強調しました。
町民の先頭に立って全力を尽くすと力強く宣言されました。

その後は主な継続、新規事業を踏まえた説明がされ、岡内教育長の教育行政執行方針です。
自立の気概と生きる力を育む学校教育と町内外の資源を活かした生涯教育と大きく二本柱と受け止めました。
人口の一割にあたる小中高生1,300人を町の財産とし、子育ては大人の役目と確認。
家庭と学校の双方が尊重しあって教育を進められるよう支援していくと宣言されました。

❏ 予算案


浦河町の2016(平成28)年度の予算案が提出され、山根副町長から主な事業の説明がありました。
まず予算案ですが、一般会計は10%増の95億円でした。特別会計含む総計も137億円
私が調べた限り、どちらもこの10年間で最大規模です。

会計2016年度予算2015年度当初予算前年比
一般会計9,497,0008,632,000110.0%
国民健康保険事業1,932,2421,960,17698.6%
後期高齢者医療151,111151,27999.9%
介護保険1,165,3291,098,653106.1%
臨海部土地造成事業282282100.0%
下水道事業642,062645,35099.5%
簡易水道事業17,79116,513107.7%
水道事業343,136340,180100.9%
合計13,748,95312,844,433107.0%

主な要因は「ふるさと納税」の寄付急増による歳入増です。今年は4億円ほどが見込まれています。
町税の回復傾向も手伝って、これにより自主財源が34.4%に増えました。

一方、国・道支出金も16億円とここ10年では2010年を除く最大規模。
ちなみに2010年は、大規模な国庫支出金事業、地上デジタル放送設備整備が実施された年で20億円でした。

全額が国庫支出金を財源とする低所得高齢者向けの臨時給付金(ひとり3万円!)の給付事業(5千万円)などの影響かと思われます。
参考までに、一般会計の歳入(財源別)はこのようになります。



次は歳出です。

ハード面では、今年も引き続き好調ないちご生産の後押しとして就農者用と栽培試験用のハウス造成(1.7億円)、堺町川沿団地と荻伏B団地の建替事業(3.3億円)などが予算計上されました。
ソフト面では、以前に記事にした子育て支援として各種助成金の整備、学力向上として全小中学校の無線LAN化とタブレット配布(4千万円)などが主な新規事業です。

私が注目して評価したい事業は、町ウェブサイトのスマートフォン最適化対応(50万円)、国内外から評価が高い乗馬療育推進(1,600万円)、本格的な観光の推進を図る観光協会法人化補助(1,500万円)などです。
浦河にとって明るい展望がもてそうな、前向きな動きを応援していきたいです。

予算案をどうみればよいのか、それだけで一苦労です。
過去10年分の町報から予算決算の数字を抜き出して推移をみたり、先輩議員や職員から見方を教えていただいたりしながら少しずつ把握に努めています。

先日は町債の考え方を知って「なるほど!」と思ったのですが、それはまたの機会に。
トライしようとして本当に思いますが、わかりやすく予算を伝えるのはなかなか難しいですね...。