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2018年9月13日木曜日

浦河に必要な広域公共交通って?道内の鉄道&バスの一元化を(質問原稿全文)

JR日高線が被災してから4年近くになり、残念ながらまったく復旧の見通しがたちません。
代行バスになってからというもの、浦河駅から苫小牧まで4時間以上かかるようになりました。
しかもその間、乗り換えが二回。
さらには、運賃の支払い方法や乗降場所、ルートの度重なる変更がありました。 

浦河「駅」ではなく国道沿いの停留所で発着する代行バス


現在、乗り場は駅なのか、国道沿いなのか。
運賃はどう払えばいいのか。
この場に即答できる方はいらっしゃるでしょうか。

住民ですらわかりづらいのですから、はじめて使おうという方には事実上利用不可能だといっても過言ではありません。
事実、あまりの不便さに輸送密度は被災前に比べて3割以上減少しています。

この実情をもって、時間とお金をかけても日高線を復旧すべきか、バス転換により利用者の不便を早急に解決すべきか、管内住民の間でも大きく意見が割れていると承知しています。 

日高線はバス転換を含む選択肢から結論


こうした中、7月末に開かれた沿線自治体の町長会議では、3つの案から検討して11月までに考えをまとめると報じられました。

3つの案とは

  1. あくまで全線復旧、
  2. 鵡川-日高門別間のみの復旧、
  3. 全線バス転換

です。

日高線沿線として、はじめてバス転換も選択肢に挙げられました。
これはこれまでの日高線の全線復旧を大前提としてきた沿線7町の立場とは明らかに異なります。

そこで項目1の質問です。
当町としては、今後の協議においてどのような考えで臨むつもりなのでしょうか。
協議においては、JR北海道が自治体に対して8つの支援策を示しているところです。これに対する評価を含め、見解を伺います。 

不便な代行バスがなし崩しに残ることだけは避けたい


項目2に移ります。
バス転換も選択肢のひとつとして机上にある現状。
ということは、いくら全線復旧を訴えても、場合によってはバス転換の可能性も現実にあるものだと理解しています。
万が一バス転換の方針が決まった場合、それから「さて、どうするか」と考えるのでは遅きに失する。

沿線の七町ではそれぞれの立場や利害も異なります。
どの選択肢を選ぶことになるのか。
合意を得るには大変な困難が予想されます。
話がまとまらなければ、最悪、この不便な代行バスだけがなし崩し的に残るという悲惨な事態になるのではないか、と大いに危惧しています。

こうした事態を避けるためにも、この際、当町の立場として公共交通に何を求めるのか。
これだけは外せないという要件をしっかりとおさえて協議に望む必要があります。

また11月までに結論をまとめるという大変タイトなスケジュールです。
他町にも呼びかけ、早急にこうした観点から論点を整理して協議すべきだと考えますが、町の見解を伺います。

浦河に必要なのはまず都市部と空港へのアクセス


項目3です。
では、私たちは公共交通に何を求めるのか。
ここが今回特に訴えたいところであります。

日高線がこうして長きに渡って運休し、バス転換も選択肢に浮上する中、今こそ、どのような公共交通が必要なのか自治体自ら考える機会なのだととらえています。
あらためて考えてみますと、私としてはやはり都市部への日帰りアクセスと空港へのアクセス、それから広域の交通網の確保を保証していただきたい。

まず都市部へのアクセス。
国交省の考える日帰り圏とは概ね片道2時間半の範囲だそうです。
鉄道においては実現していた2時間半での都市部へのアクセスは今後も保証されるべきだと考えます。
これは当町にとって、住民の専門医療や買い物の需要に応えることにつながります。

それから空港へのアクセス。
この7月末をもって従来の新千歳行き特急うらかわ号が廃止され、8月からひだか優駿号が新設されました。
ありがたいことに空港までは3時間と、従来から1時間も短縮されて利用できる水準になりました。
一方、苫小牧中心部へのアクセスは困難になりました。双方必要なものです。

最後に、広域の交通「網」=交通体系であります。
今ある代行バス含むバス路線は、一般に暮らしている我々ですら大変わかりづらい。
まして地域外からはじめてくる方はなおさらです。 

利用者がわからない公共交通は無きに等しい


先日函館からお客さんがいらっしゃいましたが、浦河にどのように来ればよいかわからなかったそうです。
結局その方には函館から列車で苫小牧まで来ていただき、知人が浦河から苫小牧まで車で迎えにいったそうです。

しかしよくよく調べてみると、昼過ぎに函館をスーパー北斗で出発して南千歳まで来て、今回新設されたバス路線である「ひだか優駿号」に乗り換えれば19時半には浦河に着くようです。
函館から浦河まで7時間ほどで着くならさほど悪くありません。
バスのルートを見直して所要時間を1時間ほどはやめ、かつ他路線との乗り継ぎも考慮いただいた結果とありがたく思います。

しかしこのようなアクセスの仕方、マニアはともかく、一般の方が果たしてわかるでしょうか。
今一度、利用者目線にたってみる必要があります。
利用者がみつけられない公共交通は、ないに等しいわけです。

こうした観点にたてば、日高に限らず、北海道全体の交通「網」として列車やバスがまったく機能していない。
路線ごとの話ばかりで、全道的な交通体系としての議論がなされていません。

JRが売りに出しているお得な周遊きっぷやフリーパスだって、バスには適用されない。
適用されなければ当然これを利用する観光客は、バス路線沿線に来るわけがありません。
道や国のいうインバウンドも観光振興も何もない。
通常の用を足しに来ることすら叶わない。

時刻表と運賃を一元化した全道的な交通網の保障を


ハードルは高いと思いますが、この際、北海道内の交通体系を一元化する提言を町村会として、国や道に強く訴えるべきではないか。
北海道内すべての鉄道とバス両方の時刻表と運賃体系の一元化であります。

今、全道各地で廃線が議論される中、同様の問題意識を抱える自治体も多くあるはずです。
浦河、日高にとどまらない広い視野にたったこうした交通「網」としての考え方の重要性を、少なくとも協議会でしっかり共有いただきたい。 

あらためて項目3をまとめます。
当町としては、都市部への日帰りや空港へのアクセスの確保を最重要視するとともに、この際鉄道と都市間バス等の交通体系を全道的に一元化する提案もすべきではないでしょうか。

地域「内」の交通は厳しくとも自分たちでやる覚悟を


最後に項目4であります。
とはいえ、望むことばかりを一方的に主張してばかりでは叶うものも叶いません。
浦河町として責任をもってこれだけはしっかり私たち自身でやるのだという覚悟も合わせて必要ではないでしょうか。
そしてそれは私の見解では、地域内の交通は自分たちで取り組む意思を示すことだと考えます。

先程のように、持続的で利用可能な広域の公共交通については、道や国が責任をもって確保していただきたい。
そのように道内の他自治体とも連携してしっかりと要請していく。
と同時に、高校への通学を含む地域内の交通は自治体がしっかりと責任をもって担っていく。
こうした覚悟を示すべきではないでしょうか。

2017年3月1日水曜日

浦河から考える日高の広域公共交通試案(3)

日高の広域公共交通を浦河から考える第三弾です。
その後、日高線は沿線7町長が全線の復旧を断念し、一部区間を復旧してDMV運行の可能性を模索する方針になりましたが、ここでは引き続き淡々と必要な公共交通について考えていきたいと思います。

前回までは、地域に最低限の公共交通が必要であることと、その「最低限」の補助線として3時間の「日帰り圏」をひとつの例として示しました。
浦河からは現在、公共交通では都市部へ日帰りでアクセスできない状況が続いています。


「特急うらかわ号」を増えせば日帰り圏は解決するのか?


今まで浦河から最寄りの都市であった苫小牧市。
JRで2時間半でしたが、代行バスだと4時間以上かかります。

ただし、もうひとつ選択肢があります。
前回もお示しした、浦河から苫小牧経由で新千歳へ向かうバス「特急うらかわ号」です。
一日一本しかありませんが、3時間で行くことができます。

「じゃあ単純にこの3時間で行けるうらかわ号増便すればいいんじゃないの?」
と考える方もいるかもしれませんが、本当にそれで解決するのでしょうか。

こちらを御覧ください。

うらかわ号所要時間代行バス所要時間JR(H26)所要時間
浦河駅6:549:308:36
静内駅7:5060分10:5686分9:3559分
鵡川駅8:5060分12:55119分10:4267分
苫小牧駅9:4555分13:3338分(JR)11:1735分

特急うらかわ号日高線代行バスJR日高線(運行時)のダイヤと所要時間の比較を表にしたものです。
ぱっとみて、代行バスの所用時間に目がいきます。
ここの浦河-静内間に時間がかかる理由は、国道から山中の駅にぐるっと迂回して行くのでわかりますね。

しかし、同じようにほぼ国道沿いの静内-鵡川間もかなり時間がかかっています。
なぜでしょうか。

乗客の乗降車にも時間はかかる


単純な鉄道と自動車の速度以外にいくつか要因があると思いますが、実際に乗ってみるとわかってきます。
ひとつはこの区間も一部国道から駅に向かう道にはいっていくこと、さらに静内駅での接続に余計に時間がかかること、もうひとつは駅とは別に高校生のために途中の高校で直接乗降車しているためと思われます。
が、その要因以上にかかってしまっているようです。

それが途中での乗客の乗降車時間です。
あまり人が乗っていないと言われる日高線ですが、本来300人の輸送密度がある区間です。特に静内以西は比較的人口も多い区間です。
早朝に出発して乗り込む乗客のほとんどが苫小牧で降車するうらかわ号と違い、日中に区間内の乗降車がちょこちょことある代行バスではこの点が異なります。
ですから、そのあたりも考慮にいれると単にこの「うらかわ号」のようなバスを増やしても3時間にはなりません。おそらく全体で20分は超過してしまうはず。
というか、それなら3時間半で行ける札幌と変わらなくて、「最寄り」ですらないのですが...。

このようにDMVでも、そのままバス転換しても、この日帰り圏の問題はおそらく解決できないだろうと思います。
また日高道延伸をその代替とする考え方もありますが、公共交通の視点で言えば、残念ながら所要時間に寄与しません。
その日高道、門別から静内までの延伸に1,500億円かけて30分ほど短縮されるのですが、JR日高線は復旧に150億円もかからず2時間の短縮効果(浦河-苫小牧間、代行バス比)がありました。
沿線7町長には今まで復旧に向けて取り組んできていただきましたが、全線復旧は断念とした判断は大変残念に思います。

とはいえ、ここからどうするかを考えていかなければなりません。
試案と言いつつ現状の整理で3回もかかってしまいましたし、その間に状況も変わってきてしまいましたが、次からいよいよ本題に入っていきたいと思います。


2017年2月7日火曜日

浦河から考える日高の広域公共交通試案(2)

日高の広域公共交通を浦河から考える連載の第2回です。

前回の記事では、自家用車以外の方の移動手段として最低限の公共交通が必須だという考え方と、現在の浦河を中心とした公共交通網を示しました。
では、どのような公共交通が「最低限」なのでしょうか

日帰り圏という考え方


色々と考え方はあるでしょうけれども、一つの視点として、日帰り圏というものがあります。
全国市町村アンケートによると2時間40分ですが、国交省は3時間を日帰り圏と考えているようです。
いずれにせよ2時間半から3時間程度が、日帰りで行き来できる圏域と考えて良さそうです。どこに住んでいても、一般的な実感としても妥当と言えるのではないでしょうか。

自家用車の日帰り圏


現在、国として中核都市への都市機能の選択と集中が検討、実施されています。
浦河のような農村部としては、日帰りできる都市へのアクセスの重要性は高いです。
これが自家用車の場合、何の問題もありません。

浦河町を中心とした自家用車による時間圏域
ざっくりとした図ですが、ご覧の通り、札幌や釧路まで3時間程度で到達可能です。
苫小牧や帯広まで2時間です。

公共交通の日帰り圏


ところがこれが、公共交通だとどうでしょうか。
前回の記事でもお示しした現在の公共交通をもう一度御覧ください。

浦河を取り巻く広域公共交通網

札幌まで3時間半かかっており、日帰りがちょっと難しくなります。
現実にはバスで日帰り出張している方もいらっしゃいますが...。結構身体がきついですよね。

次に苫小牧ですが、JRだと2時間半で行けていました。
これが今の代行バスでは、乗り換え時間も含めて4時間です。
これにより、例えば前回お伝えしたような苫小牧に行けない方々が現れました。

もう一つの選択肢として、苫小牧を経由して新千歳まで行くバス「うらかわ号」があります。
これは3時間で苫小牧に行くことができますが、往復一日一本しかないので、なかなか使いづらいのが正直なところです。

帯広まで4時間半釧路まではそこからさらに2時間です。

JRが運休してから、通院、買い物、仕事、家族や友人との交流など、もともと日帰りできていたものが、できなくなっている現状があります。
「最低限の公共交通」を考えるにあたって、このような都市部への日帰り圏をひとつの補助線にしてみるのがいかがでしょうか。

今回はここまで。

3月2日(木)に「日高の公共交通を考えるシンポジウム」が新冠で開催されるようです。
それまでにもう少し考えていきたいと思います。

2017年1月30日月曜日

浦河から考える日高の広域公共交通試案(1)

昨年11月のある日、浦河町内の知人から一本の電話がかかってきました。

70代の母が手術することになり、札幌の病院から紹介された苫小牧沼ノ端にある病院に入院することになった。
だけど、自分も母も運転できない
苫小牧直行のバスは早朝一本しかないから入院受付の時間まで4時間も待たなければならない。あたりに時間を潰せるところもない。
代行バスと言ったって、列車なら2時間半くらいだったが、片道で4時間以上もかかる。
数週間の入院だから荷物もあるし、乗り換えが2回もあって大変。
とてもじゃないけど使えない。
武藤さん、悪いんだけど車で送迎してもらえない?

というわけで、退院するときとあわせて苫小牧を二回、送迎で往復しました。

これは決して稀な例ではありません。
事実、代行バスになってから日高線の利用者(輸送密度)は、三分の二に落ち込んでいます。
端的に、不便だからです。

「不便だろうが、使わない住民が悪い」
というような一部都市部の方の考えもあろうかと思いますが、あまりにも不便であれば利用できないのもまた真実です。
そして今、少なくとも浦河では、現実的に利用できるような公共交通が確保できていないと考えるべきです。

地域も本当に必要な交通網の考え方をまとめるべき


日高線が運休して2年が経ちました。
今回はたまたま私に相談がありましたが、このように不便を感じる方が周囲に送迎をお願いする光景を想像するのは、難しいことではありません。
「日高線が止まっても誰も困ってない」
などと乱暴なことを仰る方もいますが、公共交通が利用できないものであれば、まわりの負担にもつながります。
もう少し実状を知っていただきたいところです。

北海道は自家用車中心の生活とは言え、車を運転できない人もいます。
車を運転しない人が、他所から商用や観光で往来することもあります。
最低限の公共交通は、自家用車以外の方の移動手段として必須です。
ここまでは、どなたも異論ないかと思います。

さて現状をみますと、日高地方、特に浦河含む静内以東では、広域交通網が成立していないと認識しています。
ざっと図にするとこんな感じです。

浦河を中心とした現在の広域交通

交通機関が分断されています
このようにあらためて示すと、普段乗るものは別として、それぞれ接続できるのか、途中で乗り降りできるのか、どこで乗れるのか、住民すらよくわかっていない状況だと思います。
さらに都市部からのアクセスが悪すぎて、浦河への来訪を断念された方も現実に何人もいらっしゃいます。

道も広域公共交通に関するワーキングチームをつくり、考え方がまもなくまとめられます。
しかしこれも地域の実状に沿った報告書ではないと聞いています。
私としては、地域の側からも本質的に必要な交通網の考え方をまとめ、声をあげる必要があるのではないかと考えています。

今、日高管内には鉄道の存続を訴える団体とバス転換を主張する団体と双方ありますが、まだ当地域における広域交通のビジョンを持つには至っていないのではないかと認識しています。
このブログでは、拙いなりに私なりに考え、何回かにわけて整理していきたいと思っています。


2016年10月8日土曜日

日高線沿線協議会、浦河町の質問にはゼロ回答。二択提示は不適切

9月13日(火)から15日(木)までに第五回浦河町議会(定例会)がありました。
9月議会は水道事業決算が主な議題なのですが、その中で、池田町長からJR日高線沿線自治体協議会の現状について報告がありましたので、遅くなりましたがお伝えします。

JR北海道から自治体への二択提示


まずは、9月8日に開かれた同協議会の内容です。
報道にもある通り、JR北海道としてこれ以上の経費圧縮は不可能であり、また老朽化対策として相当の金額が将来発生する説明の上、自治体へは二択の解決策を示してきました。
いずれかを了承しならば廃止というメッセージと受け取ってよろしいかと思います。

浦河駅構内。左手は浦高生美術部作の絵画

ひとつは上下分離方式です。
これは非常に多様なあり方があるのですが、今回の提案では、列車運行の部分(上)だけJR北が担当し、車両・施設・土地の保有・維持管理(下)は自治体というものでした。
なお、実は海外の鉄道は上下分離方式が一般的なのですが、その「下」は自治体ではなく国や州レベルというのが通例です。

もうひとつは費用支援です。
こちらは運行にかかる赤字相当額13.4億円を沿線自治体が分担して費用支援するというものです。道はまったく負担しないと明確にしています。

池田町長は、いずれの内容も浦河町の財政状況からみて不可能との認識です。
私としても、この二択であればそう思うしかありません。
が、そもそも、その二択の提示自体も内容もおかしいだろうというのが私の考えです。

池田浦河町長からの質問にはゼロ回答


池田浦河町長もその点は同じ考えのようで、同協議会の席上でいくつか質問をされています。

  1. 日高線をモデルとし、なし崩しで廃線を進めていいのか。北海道全体の公共交通のあり方も含めて議論すべきではないのか。
  2. 北海道では新幹線含む全線が赤字だが、すべての路線で自治体負担を求める考えなのか。
  3. 輸送密度・利用状況が同程度の路線も大雨・台風で被災して運行休止しているが、同じ考えで話を進めるのか。
  4. すでにこれは存廃にかかわる話だが、日高側7町だけでなく、苫小牧側を含めた10市町で考えるべき問題ではないのか。
  5. もし仮に廃止になった場合、今まで建設海岸(道管轄)と鉄道海岸(JR北管轄)で押し付けあっていた部分も、きちんと建設海岸として道が優先的に整備するのか。

これらに対して、まったくのゼロ回答とのことです。
「今は日高線の話をしているのだから、道全体のことはここで答える必要も準備もない」と受け取ることができます。
すでに同協議会は実質、存廃議論になっているにもかかわらず、そこをうやむやにしたまま苫小牧側もいれずに話を進めるのはいかがなものでしょうか。

また、道庁の方にもお話を伺いましたが、正直申し上げて、残念ながら道全体の交通体系はどうあるべきかという考えやそういう発想すらそもそもないように感じています。
当然各自治体間でも相互に議論を深めていかなければならず、今まで不十分だった部分だと思いますが、思い切った広域連携や交通網全体としての考えは戦略的に道が打ち出す必要があると考えています。

今年は記録的な大雨と台風により、北海道各地で大きな痛手を追いました。
一次産業だけではなく、物流も寸断され、その全国的な影響力の大きさを実感したのではないでしょうか。JR北海道も例外ではありません。
ここは北海道が一丸となって今後の交通網について考えなければならないのだろうと思います。

ところでつい先日、浦河と日高中部のJC(青年会議所)が共同で今月実施するJR日高線の勉強会のご案内をいただきましたので伺ってきます。
また、6千戸強の浦河町内で3千戸ほど配布されているフリーペーパー(?)「マルセイニュース」の今月号にも日高線のことがたくさん、大きく取り上げられています。
このように地域で関心をお持ちいただき大変ありがたいところです。


2016年8月29日月曜日

百年の計としての鉄道存続と路線廃止問題を巡る素朴な疑問

昨日8月28日(土)はふるさと銀河線沿線応援ネットワーク副代表中川功さんをお招きしした「JR日高線を守る会」の講演会をお手伝いしてきました。

北見から公共交通でお越しになった中川功さん

鉄道がなくなった後の地域


北見-池田間を走ったふるさと銀河線が廃止されて早10年。

沿線では鉄道がなくなったあと、地価下落や人口減少のみならず住民の間に大きな喪失感があったそうです。病院に通うお年寄りが住めなくなり、これが原因で札幌へ引っ越した方もひとりやふたりではないようです。
また各沿線自治体では、鉄道に代わる代替バスの関連費用だけでそれぞれ年に1,000万円前後の計上経費が自治体負担になっていることをご報告いただきました。

百年の計としての鉄道存続


こうした地域の実状を踏まえ、日高線も残すべきとのお立場から、路線維持のための一般財源ではない新たな財源確保と住民の利用促進案を提言いただきました。
一般の方にはちょっと難しい内容だったかもしれませんが、沿線自治体の行政職員や議員も多数来場しており、今後の参考になったのではないでしょうか。

地域の先人たちが百年前、必死に陳情して何とか実現した鉄道誘致。
そして脱獄囚がみせしめのために生き埋めにされながらつくられた北海道の鉄路。
これを今、そしてこれから百年をどうするのか。
物事の原点に立ち戻り、そして自分の次の世代も含めた時間軸で考える大事な視点をいただきました。

会の村井代表も「被災以来、一年半にも及ぶ代替バス運行といういわば社会実験中の日高線。苫小牧-様似間は3時間から5時間になった。バスには乗れない事情の方もいる。
そうしたことにより、バスになっただけで輸送密度が300人から200人以下に激減。バスではダメなひとも大勢いる
と力強いメッセージを会場に投げかけていました。

管内各町から140名の方がご来場

140人が来場して関心の高まりを感じました。
会へも4万円のカンパが集まったと聞いています。
報道でもとりあげていただきました。

鉄道を巡る論議に関する素朴な疑問


あらためて鉄道は特殊な交通機関だと感じました。
「赤字だから」「あまり人が乗ってないから」廃線でもいいというのが当たり前のように言われることに、「本当にそうなんでしょうか」と素朴な疑問を感じます。

道路は利用料がかからないわけですから、言ってみればすべて赤字です。
その金額も、鉄道とは桁が違います。
にもかかわらず、どんなに僻地の道路を整備しても誰も文句を言いません。
北海道新聞の藻谷浩介さんの記事によれば、有料の高速道路にしても維持経費は鉄道の10倍以上だそうです。

というと、したり顔で「道路と鉄路は事情が違うんだから別の問題」と仰る方もいますが、その「事情」に賛成ということでしょうか。鉄道は北海道から一切なくなってしまってもいいのでしょうか。
「現実はこうだ」ということと「現実をこうしていきたい」ということは別の問題です。

「ほとんど利用者もいないからいいじゃないか」と言われてしまいますが、先日台風の被害で止まった東京都内の路線の避難客が6人ときいてびっくりしました。
利益の出せる鉄道網が世界中にどれほどあるものなのでしょうか。


2016年6月17日金曜日

JR日高線運休から1年半。JR北海道への疑問と沿線自治体にできること

6月の定例議会が終了しました。一般質問も終えましたので、そのご報告です。
先日もお伝えした発言要旨ですが、かなり長いので一項目ずつ答弁と再質問の内容を簡単に説明します。

観光からみた鉄道の重要性や代替バスの問題点は?


一点目は、観光まちづくりや移住促進の視点から鉄道の重要性や代替バスの問題点はどう認識しているかという質問でした。全点に渡って、担当の柳谷企画課長から答弁をいただきました。

昨年策定した総合戦略でも交流人口増大を目指した施策を実施中であり、また新千歳空港発着枠拡大、新幹線開通という状況からも道外や海外からの観光客が増大する可能性が示されました。
特にJR各社共同で発行している外国人向け周遊きっぷ『Japan Rail Pass』は人気であり、鉄道だからこその誘客の可能性を指摘しました。
代替バスは苫小牧駅から浦河駅までの区間で都合2回の乗り換えがあり、所要時間は最短で4時間、最長で4時間半でかつ渋滞リスクもあることから観光には不向きとの見解でした。
概ね私と認識を同じくするものですが、『Japan Rail Pass』の問題点を再質問しました。

平成23年と少し古いのですが、道の「観光客動態・満足度調査」によれば北海道への外国人観光客のうち3割以上が移動手段として鉄道を利用し、また約半数はインターネットが観光情報の入手先です。
当然この周遊きっぷで鉄道を利用する方もインターネットで調べて次の行き先を考えたりするでしょう。

ところが今回はじめて知って驚いたのですが、JR北海道の外国語ページにはJR日高線の時刻表は掲載されていません
これでは日高地域への移動ははじめから思いもよらず、存在しないに等しいのではないでしょうか。当然代行バスの記述もありません。

またもしいらっしゃったとしても、当然現場にも外国語表記の案内はありません
代行バス内では金銭を取り扱っていませんから、110km以上に及ぶこのバス区間のうち、常にお金を払える有人駅は静内駅しかありません。事実上、無賃乗車可能な状況です。

地元客はともかく訪問客はわかるでしょうか

日本人ですらよくわからないこうした仕組み、外国人のお客様に理解頂けるのか、そもそもJR北海道はこの路線で少しでも多くの方々に利用していただき、お金を受け取り、利益をあげるつもりがあったのか極めて疑わしい状況です。
それでも利用者が少ないのは地域だけの責任でしょうか?
こうした問題点の対応や先方の考えを問いただしていただきたいと要望しました。

沿線自治体からの要望に対する多額の経費、その分析は?


二点目は、日高町村会が提案した利用促進案に対して3.4億円/年、初期投資40億円が必要と報道にあったが、これに対する町の分析はという質問でした。
ちなみに内容と経費のリストは下記の通りです。

項目経費(千円)収入(千円)
① 浦河町内に新駅3,0001,000
② 静内-札幌間直通に8車両新造216,00037,000
③ 様似-苫小牧間サイクルトレインに1両新造18,0006,000
④ 様似-札幌間イベント列車に4両新造95,0008,000
⑤ 行き違い設備新設6,0000
合計338,00052,000

要望事項に対して「車両の老朽化が進んで車両数が不足しており、高速走行できる車両が必要」との回答だったそうです。ちなみに自治体からの要望事項は新ダイヤ検討などで、もちろん車両新造などはもとから要望していません。
注目の金額の内訳ですが、報道にあった30〜40億円の初期投資のうち95%が車両新造費、単年度経費についても50%以上が車両の減価償却費とのことでした。

ごく控えめに言って、驚きました。
要するに「復旧するならば、必要な車両はすべて沿線自治体の負担相当」と言っているに等しいです。これらの車両、日高線だけで使うものでは絶対ないですから。

そもそも必要だと言っている261系の新車両ですが、これはJR北海道自身が390億円かけて整備するとすでに計画しているものです。一地域として負担する筋のものではありません
車両のことを抜きに考えれば、すべて実施したとしても初期投資2億円、経費1.7億、収入0.5億円でしょうか。まったく話が違ってきます。

また2012年に札沼線が電化した際に、多数のディーゼル車を破棄にしました。日高線でも活用できるものです。
この一部は売却され、ミャンマーで14両、東北でもSL銀河として4両が使用されました。
まだまだ現役で活用できるものを売却しておきながら、車両数が不足しているのでしょうか。ついでに言えば、日高線を走っていたキハ40は、車両不足なのか現在夕張を走っています。

そもそも中古で車両を購入すれば数千万円程度と聞いています。
万が一、経営判断を誤って売却してしまったならば、新造するよりJR東日本から中古を購入してみてはいかがでしょうか。

議論中の事案ですし、JR北海道に対する疑問ですから町に回答は求めませんでした。
要するに申し上げたのは、私も専門家に聞いて調査したものであり、自治体は鉄道専門の職員などおらず、相手より少ない情報しかもっていない交渉は確実に不利になる点です。
交渉で先手をとるためにも専門家をアドバイザーとして随時助言をいただきながら進めるべきとご提案申し上げました。

観光ビジョンと負担を示し、利用促進策として主張は?


三点目として、報道だけをみれば、自治体がJR北海道に要求する一方にみえるが、鉄道活用の観光ビジョンと振興策と負担を示し、利用促進策として主張できないのかとの質問でした。

上記のように、これまでJR北海道から日高線を使ってもらう努力、復旧に向けた誠意がみえてこないのが地域に住んでいるものとして率直に感じるところです。
しかし二点目のような報道がされれば、沿線自治体は努力もせず、JR北海道に要求しているばかりにみられても仕方がありません。

「JR北海道に対しては、合計40項目にのぼる地域としての取り組みをまとめたものを提出している」との答弁でしたが、何をもって取り組んだといえるかわかりづらいものです。
歯がゆいところですが、自治体として取り組んでいることをわかりやすく示せれば、沿線自治体に好意的な世論形成もできるのではないかと提案しました。
つまり、数字で示すことです。

今年度、浦河町は観光協会の組織強化を図り、法人化を目指しています。
補助金2,000万円を予算化しています。
この観光振興は当然JR日高線があることを前提として取り組んでいるのではないでしょうか。

産業振興を目的として2,000万円を支出するわけですから、当然浦河町全体の経済効果を期待するところであります。
ここでは例えば、今までよりプラス1億円の直接的経済効果を目標とします。

観光振興ですから、当然余所から浦河町に来ていただき、過ごしていただくわけです。
おひとり2万円の町内支出を仮定すると、5,000人に来ていただくとちょうど経済効果1億円です。

5,000人のうち2割は新千歳からJRで来ていただくとして、1,000人。1,000人の方が新千歳-浦河間の片道3,380円、往復で6,760円を支払う計算になります。
当町の観光振興による鉄道収入だけで680万円の試算です。

浦河町としては2,000万円というリスクを背負って、JR北海道に680万円の売上増に貢献する事業にすでに取り組んでいることになります。
逆に言えば、日高線が早期復旧ならず、この想定していた1,000人がいらっしゃらないことになれば、おひとり2万円の地域経済の機会損失として2,000万円をJR北海道に請求してもよいかもしれません。

以上のために浦河町がすることはただひとつです。
観光協会強化による直接的経済効果の金額とその積算を明確にすることです。
例として1億円としましたが、金額は検討の上で提示できないものでしょうか。

また以上は当町だけの話ですが、日高管内他町もJR日高線があることを前提にすでに取り組んでおり、運休による損害を受けている事業、さらに今回の地方創生関連中心に今年度から新しく取り組み始めた事業は他にもあるはずです。

周知の通り単独自治体の観光資源には限界があるわけですから、観光振興には日高一体となって取り組まなければなりません。日高管内他町の関連予算とそれによる鉄道の売上増効果を取りまとめて提示してもよいのではないでしょうか。
説明が難しくなってしまったせいかあまり芳しくない反応でしたが、ぜひ検討いただきたいものです。

再開後の利用喚起につながる取り組みは?


最後に、行政としても町民に政策理解を広げる努力はしないのか。再開後の利用喚起につながる施策も必要ではないか。 例えば社会教育の一環として、JR日高線の魅力や記憶の掘り起こしを狙う取り組みはできないのかという質問でした。

今後、町の広報でも経過を報告したり、社会教育課とも連携して取り組むと大変前向きの答弁をいただきました。
吉野社会教育課長からは「講演会や写真展、特に若者や子どもは利用する機会も昔より少ない。鉄道の魅力を知ったり将来を考える機会を検討する」と具体案も示されました。
本州では実績のある運休中の鉄路のウォーキングイベントも提案しましたが、これは住民から主体的に企画していったほうがよいかもしれません。

池田町長からは「駅新設や単発イベントでは自治体負担も検討との話もしているが、最初に言っていた話から遠のき、近づいたと思ったらまた少し遠のくという状態。報道にあった酒井新ひだか町長の話のように道や国が主導する問題として提起する」と答弁もありました。
私としてもJR日高線の復旧問題は日高という一地域の話ではもはやなく、北海道全体の鉄路の問題と認識しています。札幌近郊を含む全線が赤字なのですから、一企業に任せてすむ問題ではもはやありません。
しかし自治体として、住民としてできることもまだまだあるはずと考え、今回は様々に提案させていただきました。

最後に、他所の人が利用する路線にする、そのために来たくなるような魅力あるまちづくりに邁進する、ますます利用者が増える、地域の公共交通を維持する、こうした好循環をつくりだすことが観光まちづくりの要点であるはずだとの考えを述べました。

車窓からこの景色は全国でも日高だけ

「代替バスでいいじゃないか」という声もありますが、バスに替わった路線の一般的な問題点も周知の通りです。
不便さによる利用者の減少、ゆくゆくは減便、まちの衰退、維持するために自治体負担が増加、こうした悪循環が容易に想定されるわけです。

現在は浦河高校通学生50名のために代行バス2台が運行しています。
ざっと仮に試算しても、1台10万円として2台で20万円。通学日数が200日と考えただけでも4,000万円です。帰りは考えず、通うだけでこれだけかかります。
町単独で負担できる金額ではありません。

さらに現在は公共交通機関を利用する場合、代行バスで苫小牧まで4時間、札幌へは高速路線バスで3時間半です。つまり、札幌が浦河町から最寄りの都市になります。
こうした物理的速度の問題から、日高管内での移動量が減少し、人的交流や地域の一体感が中長期的に衰退していく可能性も非常に高いです。
これを回避するために、鉄道の早期復旧、維持は大変重要なことだとあらためて指摘し、それを観光の経済効果明示などによる解決への道を提案させていただきました。


2016年6月6日月曜日

「観光まちづくり」はJR日高線ありきなのでは?議論を先導するような構想を

6月6日(月)は一般質問の発言通告の締切りでしたので提出してきました。
昨年1月から運休中のJR日高線を取り上げます。

昨日はこの質問のために浦河から鵡川まで実際に代行バスに乗ってきました。苫小牧往復しようと5,620円支払ったものの、さすがに身体が痛くなりそうなので断念しました。
鵡川でも往復7時間と所要時間は倍になり、一日がかりです。
浦河駅から同乗した方は東室蘭まで行くと言っていましたが、無事着けたでしょうか。

さて、もともと本件で質問する予定ではあったのですが、どのように取り上げるか、そもそも質問をするか、直前まで迷っていました。
検討した結果、地域内の議論になりがちな鉄道の問題をよそ者のひとりとして観光まちづくりや移住促進の視点から取り上げることにしました。以下がその提出した発言要旨です。

発言要旨


JR日高線について


JR日高線が運休して一年半。
様々に取り組んでいるが、依然として復旧の目処がたたない。

再開を待つ浦河駅。線路は錆だらけ

今年度から「観光まちづくり」を目指して観光協会の機能強化、独立を果たす当町として、鉄道の存続は非常に重要ではないか。
道外から道内への観光客の移動手段は鉄道がトップ。外国人観光客の移動交通手段としても、鉄道は増加して観光バスに次ぐ。日高線の復旧を待ち望むファンも大勢いるし、ファンでなくても利用者には日高の風景が大変喜ばれた。

また観光だけでない。
当町出身者が利用したくても、代行バスでは乗り換えが多く時間もかかり不便すぎて使い物にならないとの声がある。東京から商用客があっても車で新千歳空港に迎えに行く方や不便さから余所へ移る検討をする移住者もいる。

鉄道は住民の移動だけでなく、苫小牧や新千歳から浦河への訪問者にも利用されている。
昨年策定した総合戦略でも観光や交流人口の増加を目指しているが、鉄道なくしていかに実現していくのか。
以上の観点からJR日高線について問う。

1.観光まちづくりや移住促進の視点から鉄道の重要性や代替バスの問題点はどう認識しているか。

2.日高町村会が提案した利用促進案に対して3.4億円/年、初期投資40億円が必要と報道にあったが、これに対する町の分析は。

3.報道だけをみれば、自治体がJR北海道に要求する一方にみえるが、鉄道活用の観光ビジョンと振興策と負担を示し、利用促進策として主張できないのか。

4.行政としても町民に政策理解を広げる努力はしないのか。再開後の利用喚起につながる施策も必要ではないか。
例えば社会教育の一環として、JR日高線の魅力や記憶の掘り起こしを狙う取り組みはできないのか。

JR日高線のそもそも論と沿線自治体にできること


JR日高線のことを調べていた当初、私も正直乗車人数も少ない赤字路線として将来世代の負担も考えなければならないと思っていました。

ところがその後さらに調べるうちに、安易に鉄道をなくしてすべて道路(バス)へ転換すると、結果的には国も自治体も民間企業も利用者も、つまり誰にとっても負担が増える可能性に気づきました。
もちろん地域には現に困っている方々もいらっしゃいます。自治体としても鉄道は、物理的にも心理的にも将来のまちのあり方の根幹に関わってくる大変大きな存在です。
現状を様々な視点からみることで「なくてはならない」と深く理解するようになりました。

自治体や住民団体も早期復旧に向けて動いているのですが、なかなか思うように状況が進展しません。
把握する限りでは報道戦略もまずく、世論を味方につけることもできていない状況です。
住民の声も自分自身とそのまわりが今現在使っているかどうかの視点だけにとどまっていることが多いようです。
しかしこれは決して「自分は乗らないから不要」というような単純な問題ではありません。この先10年、20年先のまちのあり方にかかわってきます。もっと言えば、北海道のあり方にかかわってくると考えています。

運休前、浦河駅舎も利用して開催されたイベントの様子

私自身はこのようにJR日高線の問題は見た目以上に大きなレベルの問題であると認識しており、沿線自治体だけで扱える案件ではないと考えています。
しかしそれでもまだ自治体にできることはありますし、粘り強く取り組んでいくしかありません。

今回は少し違った角度からJR日高線を取り上げることで問題を掘り下げて共有し、提案していきたいと思います。
日高管内でもいち早く観光協会の体制強化と独立化をすすめる浦河町ですから、復旧後のJR日高線活用の議論を先導していくような観光まちづくり構想を描いていきたいところですね。


2016年5月15日日曜日

運休から1年半のJR日高線。国会で議論されるも国は現状容認


5月13日(金)の衆議院国土交通委員会にて畠山和也委員(日本共産党)が現在運休中のJR日高線について質問をされていたようです。
映像はこちらからご覧になれますが、関心も高いと思いますのでやりとりを書き起こしてみました。
なお公式な議事録ではありませんので、一字一句まで正確とは言えない点ご了承下さい。


代行バスは妥当な運行状況か


(畠山和也委員)
JR日高線の不通区間は116kmに及び、これは東京-熱海間を超える長い区間です。他に100キロを超える長距離の代行バスの事例はあるのか。
現状をやむなしと思っているのか、認識は。
 
(藤田耕三鉄道局長)
代行バスは鵡川-静内間の51kmと静内-様似間の64kmの二系統で運行され、計116km。
これまで常磐線の竜田-原ノ町間の46kmが最長で、100kmを超える代行バスはない。
運行に関して、高校生の登下校時間に合わせたり、運行系統を見直したりと、JR北海道はできる限りの努力をしていると認識している。

(畠山委員)
実態をよくみてほしい。
北海道だから冬道、悪天候もある。
国道から離れて駅前まで細い道にも入る。
これにより、所要時間にも影響がある。
例えば1時間10分だった鵡川-静内間は現在1時間48分かかっており、鉄道の1.5倍くらい。高校生の部活動や塾、講習にも制約が生じている。

それから深刻なのは、車いすの方の話。
代行バス乗車のために、一カ月前の予約が必要だと言われている。
JR北海道によると介護事業者へ介助依頼が必要とのことだが、ご本人が通う病院の担当は専門医であり、一ヶ月前の予約は確定できない。

また、代行バス内ではお金を取り扱っていない。
そのためバス停と離れた駅舎へ切符代を払いに行く不便がある上、観光客はこうした仕組みはわからない

公共交通として法に定められた国の責任は


色々言ったが、一体これで公共交通の機能を果たしていると言えるのか。
ここで交通政策基本法を確認したい。
第16条、第17条を読み上げて下さい。

(藤田局長)
(日常生活等に必要不可欠な交通手段の確保等)
第十六条  国は、国民が日常生活及び社会生活を営むに当たって必要不可欠な通勤、通学、通院その他の人又は物の移動を円滑に行うことができるようにするため、離島に係る交通事情その他地域における自然的経済的社会的諸条件に配慮しつつ、交通手段の確保その他必要な施策を講ずるものとする

(高齢者、障害者、妊産婦等の円滑な移動のための施策)
第十七条  国は、高齢者、障害者、妊産婦その他の者で日常生活又は社会生活に身体の機能上の制限を受けるもの及び乳幼児を同伴する者が日常生活及び社会生活を営むに当たり円滑に移動することができるようにするため、自動車、鉄道車両、船舶及び航空機、旅客施設、道路並びに駐車場に係る構造及び設備の改善の推進その他必要な施策を講ずるものとする。

(畠山委員)
そこで、石井大臣に問います。
読み上げられた法の内容は、先ほど紹介した実態と乖離しているのではないか。

(石井啓一国土交通大臣)
昨年より復旧方針を北海道、JR北海道、国交省の三者会議にて検討中。
また交通手段の当面の確保のためJR北海道が代行バスを運行している。
この措置は交通政策基本法の考え方に沿ったものであると考えている。

(畠山委員)
そうなっていない現状を紹介したわけです。
国が主語になっているではないか。
いつまでも代行バスに頼るのではなく、国が責任を持って日高本線の復旧を行うと明言すべき

(石井大臣)
三者会議で復旧にかかる多額費用の負担について議論し、JR北海道と自治体との間で持続的な運用方法も協議中。
国交省としては、協議の場を通じてそれぞれ何ができるのか議論を深め、関係者の調整が促進されるよう努める

(畠山委員)
「調整に努める」と今まで何度も聞いてきたが、しかしまもなく1年半になる。
復旧の方針さえ決まらず、JR北海道も今後の経営が見通せない。
国の責任を問うべき段階ではないか。

国鉄の分割民営化の再検証は


矛盾があるのはそもそも国鉄民営化が原因と考える。
国鉄分割民営化から今年で29年。
民営化の際には、このような附帯決議が付されている。

二、各旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社の輸送の安全の確保及び災害の防止のための施設の整備・維持、水害・雪害等による災害復旧に必要な資金の確保について特別の配慮を行うこと。

ここで民営化についての国の認識を問いたい。
JR北海道の経営内容についても問わなければならないが、現状のような赤字路線を抱える困難も見通せていたはずである中、あらためて国の責任も問われるべき

(石井大臣)
国鉄の一元的な経営をあらため、健全な経営基盤を確立するのが民営化の趣旨
約30年経過し、人口減少や道路の整備進展など事情の変化も踏まえながら、引き続き国鉄改革の趣旨に沿って必要な支援をとっていく。

(畠山委員)
今、手元に民営化の際の自民党の広告がある。

1986年5月22日朝日新聞(17面)に掲載のものと思われます

全国画一からローカル優先のサービスに徹します」とある。
地元自治体も住民も受け身ではなく、利用促進策に知恵を絞っている。
今度はJRや国が応える番ではないのか。なぜ新幹線ばかりで、在来線支援の旗を振らないのか。
JR北海道に矛盾が噴出しているのは、根本的に民営化に端を発するもの。
そろそろ検証が必要な時期を迎えているのではないか。

(石井大臣)
分割民営化によって効率的で責任ある経営が実施できている。
信頼や快適性は格段に向上。
経営面もJR本州三社は自立、そしてJR九州も上場に向けて順調に推移。
一方、JR北海道、JR四国、JR貨物の三社については自立化できる状態にない
今まで経営安定基金の積み増し、設備投資助成、無利子貸付といった措置を通じて着実に取り組んできた。

(畠山委員)
これまでやってきたとはいえ、ますます大変になるのではないか。
減便、駅の廃止に直結する。
当時からも民営化でバラ色になると喧伝されてきたが、しかしJR北海道の現状をみて胸をはれるかといえば決してそんなことはない。

JRを守りもしないで何が地方創生かという声もある。
あらためて分割民営化について再検証することを求めて終わります。


2016年2月20日土曜日

JR北海道は全路線が赤字、日高線復旧をどう考えるか?(2)

先日2月16日に夕張市で開催された「最果ての鉄路に未来はあるか -日高線の事例に学ぶ"夕張線"の存続問題-」勉強会に伺ってきました。

通称夕張線は、昨年10月に清水沢駅が無人化、今春から本数が約半分に減便と存続が危機的な状況を迎えています。
今回は、日高線について言及した投稿をご覧になった清水沢プロジェクト代表の佐藤真奈美さんから「話題提供として日高線の状況を話してほしい」と依頼されたのでした。

少人数で中身の濃い話し合いになりました

❏ 日高線の問題を分解して、整理する


私からは、日高線の情報や現在までの経緯を簡単にご説明し、JR北海道は新幹線や札幌近郊を含む全路線が赤字である事実を指摘し、「赤字だから廃止」とはならない点を強調しました。
鉄道には公共性があり、公的負担も必要です。
ここまでは前回の投稿までで調べたことです。

今回はさらに考えを進め、鉄道が公共財として機能する役割を「地域公共交通」と「観光・広域利用」のふたつにわけて、「JR日高線問題」を浦河の視点であらためて整理しました。
そして、特に後者の観光・広域利用の視点から必要性を考えてみました。

❏ 空港からの移動手段としての日高線


現在、北海道外から浦河へのアクセスは、新千歳空港を利用していらっしゃるのが一番便利です。

ところが、直接空港から浦河へ走るバスは一日1本だけであり、現実的な移動手段ではありません。
自分で運転しない限り、反対方向である札幌へ一度出てからバスで来ることになります。
乗り継ぎを考えると5時間くらいはみたほうがよいでしょう。

しかし、JRであれば2回の乗り継ぎが発生するものの一日5本程度が確保され、時間も4時間ほどみていただければ充分かと思います。
商用、観光どちらの側面からも必須な交通手段ではないでしょうか。

❏ これからの北海道に必要不可欠では


外国人観光客が急増する北海道ですが、道南や道央に集中する観光客の広域分散化を進め、その観光振興の目的のひとつとして地域交通の確保と言明しているのです。
バスの運転手不足もこれだけ深刻化している中で、北海道全域に渡る網羅的な鉄路を確保するどころか縮小とは理解に苦しみます。
言葉だけのポーズでしょうか。

また、浦河町は来年度の観光振興のための新組織発足を予定しており、積極的に観光行政を進める考えです。日高管内でもHIDAKAおもてなし部会の積極的な取り組みをはじめ、民間での動きも活発になってきています。
こうした現状にも関わらず復旧に対して二の足を踏んでいるJR北海道に対して、国や道も公的負担はもちろん積極的な指導をしていくべきでしょう。

❏ 「理由なく反対でもいいんだ」


ところが実を言うと、当日の私の語り口はそれほど強気なものではありませんでした。
どちらかと言えば、「廃止やむなし」「興味がない」との声が多く、関心をもっていただくこと自体が難しい問題です。
しかし、夕張でみなさんとお話させていただく中で勇気づけられたのでした。

「日高線は何回か乗ったけど素晴らしい景色。全駅で降りてみたいよね」
「29駅というのはすごい。これらの駅だけでも財産」

そんな感想をいただける路線をもっていることを、もっと誇りに思ってもよいのではないでしょうか。
他にも様々語られたのですが、結局のところ私としてはどのように説得力をもって必要性を訴えていけばよいのかという視点からみなさんの意見を捉えていました。
しかし、今回はまったく違う大切な視点をいただいたように思います。

「相手と同じ土俵で議論なんかしなくてもいいんだ。理由なく、乗らなくても反対でもいい」

そう言い切ってしまえることに凄みを感じました。
国が必要だからとひいたもの、それが夕張ではひとつの文化になっていました。

「赤字、黒字というたかが一民間企業の経営状況だけで議論できるものではないんだよね」
そう一蹴できる強さに素直に感動しました。

言葉にするとそれだけで、正直言ってうまく伝わるか自信がないのですが、これからの世代が過去から受け継ぐべきものとは何なのかあらためて考えさせられました。
そこには言葉にはなりづらい、しかし大切な何かがありました。

❏ 言葉になりづらい、大切な何か


そこで思い出したのが、少し前にネット上で話題になった白滝駅のことでした。
女子高生がひとり利用しているので存続させた美談として紹介されていました。
そこに知人のさのかずやさんが言及していました。

「ひとりの女子高生のために駅が存続する」という話は「美談」なんかじゃない


美談として紹介されたこの一件に対する違和感が語られているのですが、鉄道に限らず、田舎の何かを説明しようとするときに感じるもどかしさ、言語化しづらいものがあります。
ちなみに日高線ではひとりどころか数百人単位で困っています。

都市のひとにとっては田舎は代替可能なものです。
どこかの田舎がダメになったら別の田舎があります。
その田舎の食や自然、景色だって他の田舎で満足されてしまいます。
話題として消費したらそれでおしまいです。
残酷な現実ですが、衰退してもどうでもいいものなのです。

ではどうでもよくないと言えるのは誰かといえば、住人や出身者くらいで、少数者です。
その大切さを訴えるときに、なぜ大切なのかを相手の文脈で語ることは難しい。
何か相手に対してそこにしかない価値をつくりだしたり、提供したりできればよいのですが、そうではないときにどう訴えればいいのか。

ちょっと話はそれてしまったかもしれませんが、そんなとき「理由なく反対でいいんだ」と言える勇気は大事になってくるのではないかと思いました。
これは精神論やノスタルジーという言葉で片付けられない、人間の尊厳にかかわる問題ではないでしょうか。

知った顔で「しょうがない」と諦めるのは簡単ですが、田舎であればあるほど理由なく闘う強さが求められるのではないか。
そしてそれは田舎に限らず今の言葉の使われ方の中でもっとも不足しているものではないか。そんなことを思いました。

❏ 当日の詳細はこちら


もう少し当日の内容について書くつもりだったのですが、ちょっと違う内容になってしまいました。
最後になりますが、当日会場で語られた内容は清水沢プロジェクトのウェブサイトで詳しく報告されていますので、よろしければご覧ください。


また、私の発表内容はこちらのスライドをご覧ください。




2016年2月5日金曜日

JR北海道は全路線が赤字、日高線復旧をどう考えるか?

運休中のJR日高線をめぐる問題はなかなか進展せず、むしろ8億円の追加費用が見込まれ対策費は累計38億円とされています。
昨年10月31日に開催された「JR日高線問題を考える会 in 浦河」にも伺いましたが、まだわからないことが多すぎて、いまだに考えがまとまりません。

被害状況の議員視察(豊郷・清畠間)

さてそんな中、JR北海道が全路線の営業損益や営業係数を公表しました。

- 道内全区間で赤字 JR北海道が営業係数公表(北海道新聞)


民営化後のこうした数字の公表は全国でもはじめてだとみられています。
せっかくなので確認しておきます。

※ リンク切れが予想されますので、データを転載されている旅行総合研究所タビリスの記事も紹介(輸送密度ランキング営業損失ランキング)します。

❏ 注目すべきは重要路線の多額の赤字


注目すべき点としては、従来は稼ぎ頭とみられていた札幌近郊の路線も含みすべて赤字であったことと、過疎地域よりもむしろ都市部等の重要路線の方が大きな赤字を生んでいることかと思います。

例えば、日高線は100円を稼ぐ費用に1,179円もかかっています。
周知の通り、完全な赤字です。
しかし札幌近郊でも107円の費用がかかっているのです。少額でも走れば走るほど赤字。しかも本数は日高線よりずっと多いです。
この積み重ねの結果、日高線の赤字は年間で15億円ですが、札幌近郊の赤字は26億円なのです。

ここから言える日高線沿線住民にとって大事なことは「JR北海道は営利企業だから(日高線のような)赤字ローカル線の廃止はやむなし」と言われる筋合いはないという点ではないでしょうか。

つまり、不採算路線が廃止ならば札幌圏含むすべての路線が不採算ですし、それを言うなら赤字の大きな路線から廃止しなければなりません。北海道新幹線だって当面は赤字です。
これを突き詰めて言えば、JR北海道の存在意義がなくなってしまうのです。

「どの路線も赤字ならいっそJR北海道、廃止しますか?」
そんな話にはならないはずです。
なぜかといえば、鉄道は公共財だからですよね。

同じようにJR日高線沿線の住民も「赤字だから廃止という話にはならない」と胸をはれます。
当たり前かもしれませんが、これは重要なことです。
鉄道は公共性のある事業であり、採算だけでは語れません。

❏ JR北海道はどのように赤字を補填しているか


それにしても今回あらためて不思議に感じたのは、JR北海道は巨額の赤字をどのように補完しているのかということでした。
北海道新幹線は3年間で年平均48億円の赤字と言われていますが、そもそもすでに鉄道事業で年間400億円の赤字を計上しています。

少し調べてみると数年前からJR北海道の財務について詳しく言及している方がいました。

- JR北海道とJR四国は経営自立できるか(fromFC)


詳しくはご覧になって頂きたいのですが、簡単に要約します。
JR北海道は「経営安定基金」と呼ばれる約7,000億円にのぼる基金を保有していて、主にその運用利益で赤字を補填しています。

この基金はもともと国鉄から民営化の際に「JR北海道は単独では黒字がムリだから、その資金を運用して活用してね」ということで国から預かったお金です。
1987年当時はバブル真っ最中ですから、4%の金利は当たり前だったのです。
その高金利による利息収入(300億円!)をあてにしていたのですね。

過去この基金の多くは「鉄道・運輸機構」という組織へ4%で貸付けされていました。実は今もされています。
昨今そんな金利、どこにもないですよね。見込み違いだったのです。
でも現にそんな高金利なのです。

なぜそんなことが可能なのかといえば、この組織はJR北海道の全株を保有する株主=元をたどれば国鉄=国だからです。
つまり、この信じられない金利というのは、実質的には国からの補助金です。
民営化といいつつも実質的には国営だったと指摘されています。

ところで、ここで「国営だった」と過去形なのは、この状況が変化しているのです。
10年前は5,000億円以上あった鉄道・運輸機構への貸付けは昨年度末で650億円へと激減しています。利息収入も38億円になっています。※
では、この7,000億円(現在は時価8,000億円)の基金を今はどう運用して400億円もの利益を確保しているのか。

その肝心なところはわからないままです。

何らかの投資運用で得ているようですが、いずれにせよここから言えることは、国は本格的にJR北海道に経営の自立を迫っているということです。
特別債権や助成といった別の形での補助もありますが、いずれも時限措置であり、国は徐々に手を引いているという認識で間違いなさそうです。

※ JR北海道鉄道・運輸機構の財務諸表はダウンロードできます(リンク先は2015年3月末の財務諸表)。

❏ 日本、そして地域における鉄道の公共性とは


ここまでを整理すると、矛盾があることに気づきます。
つまり、不採算事業を運用するJR北海道に自立経営が求められているという状況です。
言い換えれば、採算がとれない公共事業であるにもかかわらず、公的支援は縮小されているのです。

これは民営化の宿命なのかもしれません。
それならばJR北海道の経営努力も必要でしょう。
しかしどうあがいても赤字であり、JR北海道に別の事業の利益で補填してもらうか、国が補助するかの違いしかありません。そしてどちらも厳しいとして沿線自治体の負担を迫っています。

国の言い分をまとめると「もう鉄道は公共性が低くなってきたからお金出せないし、それぞれの会社で儲かるように工夫してやってほしい。それも難しいなら地域でなんとかしてよ」ということのようです。
この点を深掘りすると、私がまだ2歳(!)だった頃の国鉄民営化の話になってしまうので今はおいておきます。
とりあえずこの現状認識の上で、これからのことを考えなければなりません。

これからの時代、鉄道という公共財をどう維持していくのか。
そもそもこれからの日本において、地方において、鉄道の役割とは何なのか
そしてそのための公金支出は、現在のあり方と方向性で妥当と言えるのか
こうした根本的な問いに立ち返ってきました。

採算がとれない以上、復旧してもその維持経費はいずれにせよ将来世代の負担になります。「ないよりあったほうがいい」という話ではありません。
JR北海道や国に対して鉄道の公共性をしっかりと訴える一方、地域としても公共交通全体における鉄道の位置づけを議論する必要がありそうです。
もっと踏み込んで言えば、自分たちの地域の将来の交通のあり方はどうあるべきなのかを考えなければならないということかと思います。

なかなか難しい問題ですが、現状で自分なりに調べたことを整理しました。
みなさんの考えをお寄せ下さい。