日高地方は従来より北海道の中でも観光地として知られているとは言い難いのですが、昨今の各自治体や民間事業者による様々な取り組みにより少しずつ盛り上がってきていると感じています。
私自身も微力ながら貢献するべく、お客様が浦河にいらっしゃった際には可能な限りご案内しています。
今回は昨年ご案内したおふたりのことをご紹介します。
世界的風景写真家の写真集に掲載
お一人目は世界的に高く評価されている風景写真家のマイケル・ケンナ(Michael Kenna)さんです。
ケンナさんは個人的にも大好きな写真家で、札幌で展示があったときにはおもわず写真集を購入してしまったほどです。
『風景に刻まれた記憶』展の写真集 |
北海道が大好きで毎年のようにいらっしゃっていますが、昨年の5月に浦河にもいらっしゃり飛び上がるほど嬉しかったです。
伐採されてしまった屈斜路湖畔の「ケンナの木」の報道でご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
「源氏物語をイメージしてるんだけど、一本の木をバックに月が流れていくような感じ」
と聞いた時は正直よくわかりませんでしたが、完成した写真を拝見したら「なるほど!」と合点がいきました。
そのときの写真は下記のウェブサイト等から確認することができます。
- Michael Kenna公式ウェブサイト
- Dolby Chadwick Gallery掲載写真
最新の写真集『forms of JAPAN(拙訳:日本の形)』ではなんと最後のページに使われたと聞いています。(まだ入手できておらず、未確認です)
コーディネーターであるHokkaido PhotoGuideの加藤さんによれば、ケンナさんの撮影地を案内する仕事の相談も受けているとのことで、新たな観光の形も期待できそうです。
シンガポールのウェブマガジンに情報発信
お二人目はシンガポールのウェブマガジンTheSmartLocalのフォトブロガーであるジャンセン(Jensen Chua)さんです。
ジャンセンさんは北海道開発局の事業でシンガポールから北海道に招聘されていたのですが、滞在を延長したプライベートの時間で来ていただきました。
11月の寒い中でしたが、様似と浦河をご案内しました。
その際、昨年晴れて世界ジオパークにも認定されたアポイ岳ももちろん気に入っていただきました。
ところが、浦河の魚や昆布を干す風景、満天の星空、カゴメでいっぱいの空と海、そしてもちろん走りまわるサラブレッドのいる風景といった、浦河に住む私たちにとって当たり前の風景を前によりたくさんの写真を撮影されていました。
そして、日高のことを「北海道の隠れた財宝」「写真家にとっての天国」と仰っていただきました。
仕事ではなかったにも関わらず、ご自身のブログにもその様子を掲載いただき、ただのリップ・サービスではなかったと実感した次第です。
- Hidaka, Hokkaido's Hidden Gem | jensenchua
そして本日のことですが、少し短いバージョンがキャノン・シンガポールが運営するCannon EOS Worldにも転載されたとジャンセンさんから連絡を受けました。
これは今回の滞在中キャノンから世界で唯一のレンズを借りて撮影していたことがきっかけのようです。
まさか自分の顔がトップとは思いませんでした |
追って前述のウェブマガジンTheSmartLocalにも同内容で転載されるということで、さらに注目が高まりそうです。
このように浦河の風景が次々と世界に紹介されています。
図らずも、私自身も地域おこし協力隊として浦河に着任した直後、浦河を「北海道のラスト・フロンティア」と呼んで札幌でイベントを実施したことがあります。
ジャンセンさんも似たような見方で少し驚きました。
とにかく、まだまだ知られていないたくさんの魅力が浦河、日高にはあります。
遠くからであればあるほど特にそう感じることでしょう。
本当に喜んでいただきましたし、もっと多くの方々にも喜んでいただきたいところです。
しかし特に海外からのお客様を受け入れる体制がまだ不十分で、地域的な気運も高まっていないと感じています。
観光は行政が主導しても失敗してしまいがちです。
まずは自分の知り合いや友人に浦河のいいところを紹介したり、案内することも観光まちづくりの第一歩になりますよね!
みなさんはお客さんが来た時に浦河のどこを案内するでしょうか?
そんなことを考えるきっかけになると嬉しいです。
【2016/1/12 追記】
また、参加した私の友人からも好評だった「うらかわで短期集中乗馬レッスン」参加者の募集がはじまっています。
現地集合・解散でお得な料金となっておりますので、興味のある方はご覧ください。