2016年9月10日土曜日

ウェリントンホテルから土地貸付料の減額請求。これからの大通地区について本質的な議論を

9月1日(木)総務産業建設常任委員会の傍聴報告です。
なお中心市街地活性化計画の審議中に途中退席しましたので、それ以降の部分については配布資料によるものです。

大雨や台風の被害状況


7月28日の町内全域に避難勧告のあった大雨8月17日の台風7号による被害状況と被害額の報告がありました。
今年は浦河に限らず北海道各地で災害が多かったですね。被害にあった方にはこの場を借りて心よりお見舞い申し上げます。

資料の写真を見る限りは相当の被害

被害額ですが、前者では約1億3,000万円後者は約4,400万円です。
主なものとして町内東部の町道や林道で路肩や路体崩壊があり、特に上杵臼新富線の修復に概算2,100万円が計上されました。
水産関連では報道にもあった通り、昆布や干場の流失により計4,600万円です。
これにかかる経費は、来週の議会で補正予算として町部局から提案されます。

堺町川沿団地工事の基礎杭施工状況


昨年の杭工事のデータ偽装問題を受けて引き続き関心の高い基礎杭ですが、現在の整備中の団地工事について報告がありました。
一般的に工事前の試算と実際の工事に差が出てくるものですが、今回は最少0.4m、最大2.2mとなり、請負代金変更が必要な工事については、来週の議会で契約変更の提案がされます。

ウェリントンホテル土地貸付料減額の請求


ウェリントンホテルを運営する株式会社TS開発より、当地の土地貸付料減額が請求されており、浦河裁判所に出頭命令のあった旨の報告がありました。

経緯ですが、現在は年間約680万円で貸し出している5,331㎡について、今年4月6日に当社の弁護士を通じて「妥当な金額ではない」として、約220万円の減額が書面で請求がありました。
当町からは5月20日に「協議したい」と返答した後、まったく連絡がなかったところです。
ところが8月26日付で浦河裁判所より、調停のためとして12月5日の出頭命令があったとのことです。

町部局の説明によれば、当地の貸付料は国道再開発当時の評価額を基準にして50年契約を結んだものです。
町としては、時価と明らかに乖離があれば交渉の余地はあるものという認識はあり、協議する姿勢を示していたにもかかわらず、このような事態になったとのことでした。

過去、当社からは減額について口頭でも書面でも相談したいという話は一度もなく、突然このような事態になり、町としても当惑しているようです。
これからはまず、当地の不動産鑑定を実施し、12月の調停に向けて準備を進めるとのことです。しかし50年契約とはまたすごい契約をしていたのですね...。

浦河町中心市街地活性化計画


私の所属する厚生文教常任委員会(以下、厚生)で議論して承認した「まちなか元気ステーション」を踏まえ、中心市街地活性化にどう結びつけていくのかがあらためて議題になりました。

ところが、複数の委員から「元気ステーションの予算と内容が決まったのならここで一体何を議論するんだ」「この案は採決されたわけじゃない」とゼロから蒸し返す話になってしまい、傍聴を中座させていただきました。

もともと元気ステーションは、昨年の総務産業建設委員会(以下、産建)で中心市街地活性化の議論の中で、町から提案されたものです。
その中身や予算については、所管委員会である厚生で議論し、その結果をもとに再度産建に差し戻す流れと決まっていました。

産建で扱うのはあくまで「中心市街地活性化」の議論です
その地区の一部である商業施設、さらにその中のテナントがひとつ決まったとしても、まだいくらでも議論すべきことはあるはずです。
厚生で出た結論に納得いかないからといって軽視し、何でも産建で決めたいというのは勝手ですが、そもそも自分たちで決めた段取りを反故にした上、代替案すらないというなら建設的な話にならず、時間のムダです。

最近では、採決において会派内での判断の縛りをなくすこともあり、何のために浦河町議会で会派制を採用しているのか正直よくわかりません。
あとから聞いた話では、結論が出ず、会派持ち帰りとなったそうです。
会派制の存在が議会を円滑に進めるためにあるということなら、ぜひとも円滑に進めていただきたいところなのですが...。

風情ある霧の浜町も浦河の魅力

先述の土地貸付料の話もありますが、大通を今後どうしていくのかきちんと考え、策を打たなければなりません。
手をこまねいていては町の中心部の価値下落を放置することになり、居住している商業者にももちろん、行政にとっても町民にとっても損失です。
ここは大通地区の役割と価値を大胆に位置づけ直すと同時に、新たなプレイヤーにかかわってもらえるような取り組みが必要なのではないでしょうか。

優駿の里公園管理


前回の産建で委員から資料提出が要求され、新たに指定管理会社により今年2月末に作成された業務計画書等が町から提出されましたが、中座のため議論の内容は確認していません。

前回も私なりに基本的な考え方を示しましたが、経営内容の細かいチェックは取締役や株主の仕事であり、議会としてできることは、当施設の町としての位置づけそのための支出額の妥当性の判断しかないと考えています。
これも一体委員会として何を議論しようとしているのかいまいちわからない問題のひとつです。